2011/11/23

気になるアレ。

心にずーっと引っかかっていた、アレ。

練習してても、時々思い出してしまう、アレ。

先日、やっと行ってきました。



そう。在留申請に!!!



始めは、VISA申請と在留申請の違いも解らず、
書類集めは日本にいたときから苦労を要し、
こっちにきてもやることが多く、本当に嫌な作業でした。

それがようやく、(とりあえず受理されただけですが)終わったのです!
あとは、3ヶ月程、発行されるのを待つのみです。


参考までに、簡単ですが、申請に至るまでの経緯を書き留めておこうと思います。



今回、『僕が』提出した書類は、


・申請用紙(Antrag auf Erteilung eines Aufenthaltstitels/Dokumentation)
・パスポートのコピー(入国したスタンプなど、顔写真ページ以外も。)
・ウィーンの住民票(Meldezettel)のコピー
・アパートの契約書のコピー
・学生証明のコピー
・保険加入の領収書のコピー
・銀行の残高証明(Kontoauszug)のコピー
・犯罪経歴証明書(アポスティーユ、ドイツ語翻訳)
・戸籍抄本のコピー(アポスティーユ、ドイツ語翻訳)



ご覧の通り、基本的にコピーしか受け取ってくれません。
申請用紙は、自分のためにコピーして取っておきました。
犯罪経歴証明書は、警視庁によって厳重に封がされていましたが、
目の前でハサミも使わずにビリビリと破かれた・・・(笑)


申請用紙は、ネット上でダウンロードできるものもありましたが、
何枚にもなっていて大変だなーと思っていたら、
両面印刷で1枚にまとまった用紙がウィーンの役所にあったので、
こちらがお勧めです!
Meldezettelを発行してもらう役所で手に入りました。


パスポートは何か書いてある全部のページをコピー!
そして、僕はまさかと思いましたが、戸籍抄本もコピーを提出です。


それから、ウィーン国立音大のポストグラデュアーレ(以下:ポスト)は少し特例で、
保険は学生扱いになりません。
WGKKというウィーンでメジャーな公的機関では、
個人用(Selbstversicherung)で申し込みます。

最初、学生で申し込んでしまい、
3週間程して、ようやくWGKKから書類がきたー!と喜んだら、
まさかのやり直し通告でした・・・

やり直しなら、はよ言えやーーー!っと叫びましたが、
そんな暇もありません、やり直しましょう。

というのも、保険が実際に使えるまでに、6ヶ月の待ち時間が生じるらしいのです。
それ故、今回は心許ない領収書を提出しましたが、
ポストの人は、止むを得ないでしょう。
あるいは、旅行保険などでカバーもできるようです。
6ヶ月の旅行保険と、WGKKの領収書があれば、充分ですね!


学生証明は、Studienbestätigung、学生証、学費を払った時の証明書など、
あらゆるものをコピーして、セットで渡しました。
(一回で済ませたい心配性の俺・・・)


残高証明は、ポストは1年間で10000EUROが目安。
銀行の機械(Kontoauszugsdrucker)で簡単に発行できます。


戸籍抄本・犯罪経歴証明書のついては、
すでに情報はどこにでもあるので、省略・・・。



提出書類はこんな感じでした。
いざ、申請!する場所は、20区にある、その名も『ウィーン市35課』
(住所は、Dresdner Strasse 93 Block C)

トラムかSバーンのTraisengasseが近いです。Uバーンは少し不便かな・・・。
降りたら、とにかく『MA35』を目指します!

着いたらまずは受付。
お姉さんがいたので、「在留申請しに来た、初めてです。」と言いました。
すると、「〇◆☆%◎~~!」と、言われます。

これは、どこに住んでるのか聞かれたのですが、
まさかここでどこに住んでいるか聞かれるとは思わず、
聞き取れませんでした(笑)
Meldezettelを見せれば、問題ありません。

そして、整理券をもらい、そこには受付番号と、行くべき階が記されています。

僕は5階・・・エレベーターを降りるとドアが左右に2つあるので、
自分の受付場所(Wartebereich)を確認して、進みましょう。


電光掲示板の前に、沢山の椅子が並べられているので、座って待ちます。
ちなみに、電光掲示板の表示は、左側が自分の番号、右側が部屋番号。

僕は9:45頃行きましたが、一回目の呼び出しは、20分程でありました。

部屋は、書類を受け付けるお姉さんと、
書類をチェックして可否を決めるベテランおばちゃんの二人がいました。
まずはお姉さんに書類を渡します。

全てコピーしていたので、問題なく済み、
また呼ぶので待っててと言われます。

そして、次は30分以上は待ったかなー、いや、結構待った。
また呼ばれると、今度はおばちゃんが相手です。

僕は、保険だけが心配でドキドキしていましたが、
とりあえず支払いをしてきてまたここに来てと言われ、
支払い用紙を受け取り、いったん退出。

6階のKassaで100EURO支払い、
今度は掲示板の呼び出しを待たずに部屋に戻ります。

支払い領収書は原本とコピーを渡されますが、
コピーの方をおばちゃんに渡し、おばちゃんとの初めての対談がここで始まります。

5分程その場で待ったでしょうか、紙を一枚渡され、
ここに、その時足りないものがあればその項目が記され、
OKであれば、「受け付けました。手紙が届きます」と書かれています。

僕は運がよく、一発でOKが出ましたが、
唯一、ポストがStudentなのかSchülerなのかだけ、質問されました。

申請用紙は、Schülerの欄しかなかったのでそこにチェックしましたが、
ここでは、大学に所属しているしStudent(がいい)と言いました。
まあ、あまり重要なことではないらしいです。

すると、Studentの在留申請を受け付けましたという紙を発行してくれたのです。
悲しいことに、Frau Keisuke Tsushimaって書いてたけど・・・(笑)
※Frauは女性を意味します。


全部で1時間半くらいでしょうか。
思ったより待たなかったし、大混雑でもなかったのですが、
それでもこのくらいは平気でかかります。

長々と書きましたが、
自分自身、ポストという微妙なポジションで、
あまり確かな情報も得られなかったし、不安も多かったので、
後世のポストのために、と思って書きました。(笑)

無事に発行されれば、この情報も信憑性が高まりますが、
現時点では、参考までに、ということで!


2011/11/18

その後のブラームス。

先日、初めての参加だった、門下の演奏会が終わりました。


始まりがブラームスで、途中いくつか他の曲も勉強しましたが、
約2ヶ月のブラームスと向き合う日々が、終了です。


途中、かなりヘコむような御言葉を先生に何度かいただきましたが(笑)、
せっかくステージで演奏できるし、
初めて取り組んだこの曲をとりあえず完結させたかったので、
最後のほうは意地で踏ん張っていました。



今回、割と早く、音楽的なプランは立ち、
音色のチョイスも、先生と考えが一致することが多かったので、
すんなりとアドバイスを受け入れつつ進んでいったのです。


じゃあ、あとはこれを自分の中で確実なものにしていくだけだ!

っとなった時です。


いつでも出したい音色が出せるように、
技術的な向上も図る意味でも、
繰り返し繰り返しの練習が始まりました。

しかし、それを行ってから、音楽が流れなくなったのです。


なんだかこの感覚、懐かしいなーと思っていました。
なんだろう、この感覚・・・。

そうだ!一昔前の自分だ。ということに気づいたんです。

丁寧に、着実に、理想の音を打鍵することは必要なのですが、
そこに意識が支配されると、打鍵そのものに硬さが入り、
音になるのに僅かな時間が生じる・・・。

それが、昔からテンポが遅い傾向にある、自分の習性だったんです。


以前は、遅めに設定したテンポでも、表現の仕様によっては
やりたいことがそのように聴かせられるというのが自分の軸でした。
そのリスクを負ってでも、自分の中でとにかく着実に弾きたかったのです。

でも、エフラー先生は、その曲その曲に相応しいテンポがあって、
また、ある程度のスピードがあってこそ、時間と空間が自由に使える、
と教えてくださった。

最初は抵抗ありましたが、(今でもあまりの速さに時々抵抗ありますが。笑)
今ではその考えに完全に納得しています。


でもそれって、すごく難しいことで、
実際に演奏している時の、音の聴き方を、
過去と未来(出した音と出そうとする音?)を同時にというか、
それに加えて、繊細な耳と大胆な耳を同時にというか、
常に不安定な状態をキープしなければいけなかったのです。

でも、それを必死に求めている時が、音楽的には良い結果になっている。

でも、こんな状況で、完成度を上げるためにはどんな練習をしたらいいのか、
本当にわかりませんでした。
今までの(技術面での)練習方法では、意味がなかったのです。



新たな感覚で音楽を聴けたことは大きな収穫でした。
ただ今後、この課題と向き合っていかなければなりませんねー。



とまあ、ブラームスはこのような形で完結?したのです!
本番が一番良かったので、満足のいく勉強でした。

しかし頭を使ったせいか、風邪ひきまくってます(笑)



このキャパの小ささ・・・・・・。

2011/11/14

灯りを求めて。

東京って、新宿が眠らない街と言われているように、
とにかく明るいですよね。

だから逆に、夜道も何かしらの灯りが照らしてくれてるから、
『暗さ』を感じることってそんなにない。



ウィーンも、別に田舎ではないから、そんなに暗いというイメージはない。
地下鉄も週末は24時間運行だし、
その夜なんかは明け方まで若者で賑わってる。

でも、住宅街は、場所によっては別。

特にうちは、車もそんなに通らない道に面してるし、
街灯もほとんどない道なので、夜は暗いし、静か。

昼間も静かな時間が多いので、
あまりの静けさに、今自分がどこにいるのかわからなくなります。(笑)



そんなところ、ある日・・・。



その日の朝は、活動的に始まっていました。

シャワーを浴び、簡単なご飯を作り、出かける準備をし・・・


別にバタバタはしていませんが、色んなものが活動していました。
パソコン、オイルヒーター、洗濯機、カメラ電池の充電、携帯の充電などなど。

そして、濡れた髪を乾かそうと、ドライヤーを使ったんです。


普通に乾かし終わったんです。

そしてふと、パソコンのところにいくと、
電源がコンセントになってなかった。

「あれ?」

コンセントを見ると、きちんとささってる。

「あれ、インターネットができない。」



「あれ、そういえば、回ってるはずの洗濯機も回ってない・・・。」


やってしまったと思いました。
そう、停電です。

でもその瞬間は、大して動揺もしてませんでした。
あーただ使いすぎて落ちたんだな、と。

ブレーカー上げなきゃということで、ブレーカーを探しました。

ところが・・・どこを見てもブレーカーがない。

もしかしたら、どこか一か所で、アパート全体を制御しているのかなと思い、
渋々、大家のところへ行きました。


僕:「色々使いすぎて、電気が点かなくなりました。」
大家:「え???どういうこと?電気が壊れたの?」
僕:「いいえ、たぶん壊れたんじゃなくて、ブレーカーが落ちた」
大家:「ブレーカー?なにそれ?」
僕:「(え、なんでブレーカーしらないの!?)いや、だから、洗濯機とかドライヤーパソコンとか、
   色々使いすぎたんです。」
大家:「え、なに?パソコンって?」
僕:「パーソナルコンピューター!PC!!(ジェスチャー付)」
大家:「(そのジェスチャーを見て)なに、ピアノを弾きすぎたの?問題ないよ。」


そんなに俺のドイツ語、発音悪いかよ(笑)
大家は良い人なんですが、少々ボケてるんです・・・。

話が進まないので、とにかく部屋に来てもらいました。

しかし、部屋の状況を知っても、大家は何故こうなったかわからない。
仕方なく隣の部屋の人を呼んで、一緒に見てもらいました。

すると、原因はこれだったのです!!!




なんだこれ?って感じですよね。
隣人曰く、これが電気の配線を司っていて、どうやらこれが壊れたらしい。
勿論、電気を一気に使ってしまったことが原因・・・。

隣人:「あーこれは電気屋で部品買わないと無理だね。でも今日は日曜日。」
大家:「明日の朝まで我慢するしかない。」



がーーーーーん。



この静かな暗い部屋で、夜を超すのか。
しかも運が悪いことに、友人が泊まりに来ている日。

ごめんなさいーーーー!!!!


ウィーンであれをやってこれをやって、
夜はこれを作ってパーティーしようとか、様々な計画があったのに、
狂いまくり。
既に午前中もこの騒ぎでほぼ潰れ・・・。


テンションガタ落ちの僕を見かね、
友人はこの状況を楽しもうと励ましてくれました。

とりあえず、軽いウィーン観光をしながら、ロウソクを探す旅に出ました。


しかし、今日は日曜日。
開いてる店もほとんどなく、おまけにとても寒い。

閉まっている店のショーケースに飾られたロウソクを見ては、
手が届きそうで届かないロウソクに腹が立ち、
マッチ売りの少女じゃないけど、誰かロウソク売ってくれと本気で思いました(笑)


結局しばらく歩いても見つからず、
寒いからもう帰ろうということになり、
最後にダメ元で、
最寄駅にある、日曜日でもやっている小さな小さなスーパーに望みをかけました。


すると・・・


あったのです!!!!
しかも大量に!!!!
2人で歓喜の声をあげました。
ロウソクに!(笑)


ロウソクを買ったのも人生初めてだったし、
ロウソクを買ってこんなに嬉しくなるとは思いもしませんでした。

真っ暗な夜にならなくて、本当にホッとしました。


そして帰宅後、
本来やるはずだった餃子パーティーは予定通り開催。
その後は、キャンドルナイトと化しました(笑)









美味しい水餃子を鱈腹食べ、
ここからエンドレスの(ちょーくだらない)ロウソク撮影会が始まったのです。











ロウソクの灯りは、僕らの心も灯してくれたのでした。(完)

2011/11/11

ザルツブルクと秋。

少々ご無沙汰しておりました。



このところ、楽しいひと時や新たな良き出会いが多くある反面、
ピアノのことや、留学のことで悩んでしまう自分に、少し戸惑っています。


どうしてでしょうね。

ウィーンでの留学生活は確実に期待に溢れたものだと実感しているのに、
何故か不安になってしまう・・・。
中途半端な年齢のせいでしょうか、時々余裕のない思考に走ります。

留学の目的というのは、きっと人それぞれ、かなり違うものです。

自分の目的を失わないように、
常に目的が何であったか思い出す作業が、今は繰り返し必要みたいです。



それはさておき・・・。





先日、ザルツブルクに行ってきました。
こちらにきて、初めての小旅行。

これがまた、かなーり、楽しかったんです。

というのも、ひたすら散歩して写真を撮ったので、
6時間ほどの滞在でしたが、ゆっくりとした満たされた時間を過ごすことができました。



※ザルツブルクっぽい写真はございませんのでご注意を(笑)




              時期的に期待してなかったけれど、花を見られました。



                         落ち葉とベンチ。



                  健気さがお気に入りの紫陽花っぽい花。



                後ろの2人とのコントラストがたまりません。



                街の風景を損なわないような、レトロなSPAR。



              フュルストという、ガイドブックお勧めのケーキ屋さん。
               (ナッツ系のものが混ざってるスポンジが美味い!)



                       大聖堂に射す陽の光。



                        大公開チェス大会!



                      このマネキンはないでしょ!



お散歩日和。



               途中たまたま見つけたAlveraというロウソク屋さん。



             まさかのベトナムランチ(笑)ちょっと裏に入った地元民用?



トンネルってワクワクするのは僕だけでしょうか。



山道は紅葉がいっぱい!



                 とまあ、ザルツを満喫した僕で締めます(笑)



この他にも良い写真がいっぱい撮れて、とても満足な旅でした。
とても載せきれません。


後から気づいたのですが、
モーツァルトの生家を写真におさめていないという・・・。
音楽家であることを忘れるくらい、無邪気に楽しんだんだな!
っということにしておきました。