こちらにきて、一番初めに勉強を始めているのがブラームス。
ブラームスは、以前にコンクールの課題でソナタの一部分を勉強したのが出会いでした。
その時、二度とブラームスは弾かないと決めました。
手が、もぎ取れるかと思ったからです。(笑)
分厚い和音と、それを伴った意外に激しい跳躍が、本当に苦手だったのです。
数年前、両腕が腱鞘炎になり、その原因も、ブラームスの室内楽でした。
曲は好きだけど、手がはまらない。合わない。
色々自分で把握できず、常に何かはみ出た状態で弾いていたから、
腕に無理がきたのでしょう。
それからまた数年、
まさか留学がブラームスで始まるとは、かなりの予想外でした。
師匠は、一年間で勉強する曲を、初めに指定しました。
今までは、自由に曲を選ばせてもらって、のびのびと勉強してきたので、
それに慣れていた僕には新鮮でした。
20分以上の大曲6つに、コンチェルト1つ。
師匠は僕のことをよくわかってくださっていて、
近現代はドビュッシー止まり。(笑)
その中で、ブラームスだけは、絶対に譲らなかったんです。
先生の十八番かな?と思ったけど、
このあいだのレッスンの感じだと、どうやらレパートリーではなさそう。
はて、何か見抜かれた???
作品116。とても良い曲でした。
後期の傑作群をみても、一番好き。
ブラームスの名作って、確かにすごく良い曲なんだけど、
僕には良すぎるというか、逆にそれが受け付けない部分はあるんですね。
(同じ理由で、ラフマニノフは苦手)
ハーモニーの美しさ、音のぶつかりの心地よさ、旋律の良さ、
全てが素晴らしくて、音楽も世界も深くて、
どんどん深く深く深く深く・・・・・・・・・・・・・・・・・・
僕は埋もれていくんです(笑)
まだまだ青いですね。でも仕方ない、それがストレスになるんです。
その観点からみると、116は興味が持てました。
もちろん洗練はされているけれど、野心があって、ゴツゴツしてて。
抒情的な曲も、何も媚びてこない、爽やかな美しさ。
それでいて、ミステリアスで不気味な曲もあり。
ブラームスをきちんと勉強していないので、感覚的にしか言えないけど・・・。
これから、色々と裏付けできるものが増えていくことを目標に。
ヴィルヘルム・ケンプの116は、最高でした。
是非、聴いてみてください!
良き出会いに乾杯!ということで、
(本当は料理酒の代わりにと思って、)ワインを買いました。
普通に750mlのこの白ワイン。
イタリアのワインで、すごくメジャーなリーズナブルなワイン。
1.49ユーロ(今だと150円ちょっと)だったんです。
料理酒代わりだしと思ってちょっと味見したら、普通に美味しい。(笑)
スーパーにはとっても安いワインがいっぱい置いています。
あー幸せ。
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