2011/10/21
バレンボイムのシューベルト。
いつも、Youtubeで聴いていた、バレンボイム。
ついに、生演奏を、聴くことができました。
あーー、本当に嬉しかった。
今日、バレンボイムが演奏したのは、
シューベルトの即興曲集Op.142と、ピアノソナタ第20番イ長調。
僕は、当たり前なのかもしれませんが、
作曲家によって好きなピアニストが違います。
バレンボイムは、ベートーヴェンの演奏が好きです。
(ちなみに、プロフィールで紹介したクラウス・シルデは、シューマン。)
だから、彼のシューベルトにはとても興味もあって、
今日のコンサートは本当に楽しみでした。
で、演奏はというと、
ありがちな感想ですが、素晴らしかった。
特に、弱音の世界。
弱音を素晴らしく聴かせる演奏は、
研ぎ澄まされた緊張感だったり、極限まで追求された弱音だったり、
そういう演奏は聴いたことがあったのですが、
バレンボイムは、弱音の世界に、
包み込む温かさを聴かせてくれました。
彼のベートーヴェンが好きな理由は、
充実したドイツ音楽に、ちゃんとファンタジーを表現してくれるところです。
その好きな部分をピックアップして、
シューベルトというフィルターを通して、原物を見れたような感覚でした。
ロマン派の作品を演奏するのは、本当に難しいです。
昔は、良い曲が多いし、感情的だし、
特にMoll(短調)の曲とか陶酔しやすくて大好きだったのですが(笑)、
バロック・古典派に対する苦手意識をなくすため、きちんと勉強したら、
今度はロマン派の作品の弾き方がわからなくなってしまいました。
感情を表現することって、
すごく複雑なことをやらなきゃいけないのかもしれないけど、
すごくシンプルにできる気がするんです。
複雑なことはやりたいですが、
それを難しいことにしたくないというか・・・
それをやる手段はシンプルで、でもそれは難しい、っとしたいのです。
何か掴みたくて、毎日必死に勉強してますが、
なかなか思うようにはいきません。(笑)
コンサートがあったのは、楽友協会の大ホール。
演奏後のバレンボイム。
思ったより小柄で、弾いてる姿を見た感じだと、自分とそんなに変わらない気が・・・。
でも、温かい、大きな音楽でした。
帰宅後は、良い気分で、ウィーンの大衆ビールを楽しんだのでした。
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