ようやく訪れた春も、
4月がもうすぐ終わる!と思うと、いよいよ夏が来る期待を持ってしまいます。
勿論、まだ春は始まったばかりです。(笑)
日本では、桜が終わってしまうと、葉が緑になって、梅雨がきて、・・・もう夏か!っという感覚。
そのせいなのでしょうかね。
市立公園(Stadtpark)。
みんな、思い思いに芝生の上で楽しんでいます。
たんぽぽって撮るのが難しい!焦点が曖昧・・・。何かコツはあるのでしょうか!?
公園でベンチに座ってその時間を楽しむなんて余裕は、日本ではほとんど有り得ません。
飲み物片手に読書を。
尊敬する、大好きな先輩にいただいた一冊の本が、ただいま二順目です。
シューベルト像です。
僕の、運命の人です。(一方的に。笑)
留学前までは、むしろ敬遠していた作曲家。
暗くて、盛り上がりに欠けて、さらには凄まじく長い・・・
歌曲に関しては、大学院時代に授業で選択して伴奏法を勉強しましたが、
これまた神経質なことばかり要求されて欲求不満になる・・・とか思っていました。
しかし、留学受験で初めてシューベルトの初期のピアノソナタを勉強し、
とても苦労し、悩み、研究し、
最終的には、もの凄く自分にハマったのです。
実は、自分がもともと持っている感性に、最も近かったのではないかと、
ここ最近考えています。
彼は、とても貧乏でお金がなかった。
自分の作品が演奏会で披露されたこともほとんどなく、
作曲してもお金を貰えることもほとんどなく、
所謂、社会の中で華やかに成功を収められたタイプの人間ではなかったのです。
一日何をしていたかと言えば、
朝起きたらとにかく作曲、
昼ごはんを食べたらまた作曲、やる気がなければ友人と会ったり。
でも、周りの人に支えられ、良い人間関係の中で生き延びてこられた。
勿論、自分がこんな風だとも思わないし、こうなりたいとも思わないけれど、
正直に言うと、なんだかすごく自分に似ているものを感じる・・・。
ベートーヴェンのように、構築美の完璧さが売りでもなく、
シューマンのように、充実した和声感と旋律美が売りでもなく、
ブラームスのように、濃厚で有機的な世界観が売りでもなく、
でも、どれも無いわけでもなく、
悪く言えば中途半端な、良く言えばバランスのとれた、
そんなシューベルトの世界が、自分には最も共感できるようです。
自分は、比較的どの作曲家でも演奏できるような、
云わばアベレージ的なタイプを目指すべきなのかと思っていたのですが、
ショパン弾き!ロシアン弾き!バッハ弾き!のように、
これぞ自分という作曲家に巡り会えたような気がして、ちょっと嬉しい今日この頃。(笑)
しかも、シューベルトの生きた、ウィーンに留学しているということもあって、
縁を感じずにいられなかったのです。
だからといって、シューベルトなら何でもうまく弾ける!というわけではありません。
でも、少なくとも、気負いせずにその作品に接することができます。
上手に、大切に、付き合っていきたいですね。
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