2011/12/30

決意表明。

世の中には、色々な人がいるんですね。



完璧な人間なんていない。

絶対的な人間なんていない。

良いところもあれば、悪い所もある。

いつもはできることなのに、時には失敗することもある。

人間にパーフェクトを求めることは、無意味。













わかってはいるけど、何故だろう。

不可解なことって、沢山あるものですね。



自分にやれること。

不思議なもので、音楽しかないんです。

それは、音楽をやっている自分を、守ってくれている人がいるから。



僕も、完璧な人間じゃないから、

人を悲しませたり、傷つけたりすることもあります。

でも、守れるものは、守りたい。



2011年も、いよいよ明日で最後ですね!

来年は、強い気持ちを持って、道を切り拓いていこうと思います。



自分にとって、何が大切か見極めて、

何かが犠牲になっても、貫くだけの気持ちを持って。







新年を迎えるにあたっての、決意表明でした!

自己完結で、すみません(笑)

2011/12/21

土産と帰省。

とても、歩いた日でした。


帽子をかぶり、カメラをぶら下げ、地図を持って、
これぞ観光客!!!という雰囲気を醸しながら、歩いた日でした(笑)

途中、話しかけてきたおじさんがいて、簡単なドイツ語で会話をしていたら、
「ところで君、旅行者なのにどうしてドイツ語喋ってるの?」
と聞かれるほど。(笑)



いちおう留学生です!!!



歩き回って何をしていたかというと、
何か日本の友達にと、お土産を買いまわっていたのです。

年明けに、日本で重要なイベントがあるので、
そのおかげで、年末年始は日本で過ごすことができることになったのです。


そうとなれば、もう久しぶりの日本にわくわく。

なんと今年は姉弟が全員揃うという、奇跡的なお正月になりそうです!
きょうだい三人は、福岡・愛知・オーストリア(東京)と、かなり分散しているので、
全員が集まることは、非常にレアなのです。



気づけば、ウィーンにいる今の方が、家族と連絡を取り合っています。
僕が初めての海外生活で寂しいだろうと気を遣ってくれているのもあるかもしれませんが、
最近は家族との距離が、すごく近い感じがします。

今まではガムシャラに東京生活を過ごしていたので、
お正月帰省しないなんていうことも多々ありました。

それはそれで、ある種の青春のようで、とても大切な時間だったと思います。


ウィーンに来て、色んな装飾が取り除かれて、
「ピアノと自分」という非常にシンプルな生活に置かれた今、
勿論、ピアノに対してはガムシャラに向き合っていますが、
「家族」という、今まで見失っていた存在に、今更気づいた自分がいます。

家族と会う機会なんて、もうこの先、多くはありません。

これは悲しい意味ではなくて、現実的な捉え方として。


今回の帰省で、自分は何を感じて、またウィーンに戻ってくるのか、楽しみです。



勿論、良き友達に会えること、
これも、僕の中ではとても大きな楽しみです。

お互いの近況を、語り合いたくてたまらない仲間に会ってきます!
(久々の居酒屋も楽しみです。笑)



買い物の道中、もみの木が道端に並んでいました。















大小様々で、はたして売っていたのだろうか・・・置いていただけなのだろうか。





















クリスマスもいよいよ本番です!
ちなみにウィーンでは、クリスマスは家族と過ごすのが一般的なようです。
だから一人だと寂しいよ~と知り合いに言われましたが、
その時はその時、平常心です(笑)


久々の外食の、マッシュルームグラッシュ。
寒い夜には、最高のご馳走でした。















寒くても、サンタは頑張っています。

















皆様も、良いクリスマスを!

2011/12/15

ドイツ語と、その仲間達。

12月14日、ついにドイツ語の授業が終了しました!

ウィーンでの滞在が、不思議とあっという間に感じた、この瞬間でした。
1つのコースを修了した。=それだけウィーンにいたんだ自分。


悲しいくらい上達が遅いということがわかった3ヶ月でしたが、
良き先生と良きクラスメイトに恵まれた3ヶ月でした。

初回の授業で、
「今回のこのクラス、すごく良くない!?」と、
常連さん達が口を揃えて言うくらい、楽しいクラスでした。



そんな仲間達と、修了パーティー兼クリスマスパーティーをやりました。



皆で少しずつ、食べ物や飲み物を持ち寄って、
遠慮なく教室でやっちゃいました。(笑)
















僕は、やっぱり日本食を!ということで、
炊き込みご飯をおにぎりにして持っていきました。

「トライしてみよう!」と言いながら食べてくれる皆が面白かった。
トライって・・・(笑)


一通り食べたら、今度は皆で歌おう!のコーナーに。
クリスマスソングを、勿論ドイツ語で、さあ歌いましょう!と、
カリン先生は張り切っていました。

僕は伴奏、同じクラスの日本人のチホさんがヴァイオリンで旋律を。

チホさんと言えば、同じクラスにチホンという台湾人がいて、
カリンは最初違いがわからなくて、顔を真っ赤にしていたのが印象的でした(笑)


クリスマスソングをかなり歌った後、
今度はチホさんとミニコンサート!!
















散々、授業でピアノをやってることを話してたので、
前々からパーティーで弾いてとリクエストされていたのです。

今は専門ではないけれど、かなり専門的に弾けるチホさんと、
あーだこーだ話し合いながら、プログラムを準備しました。


嬉しいことに、意外と皆真剣に耳を澄ませてくれて、
アンコールの連続・・・。
モーツァルトのコンチェルトやピアノソロ曲など、
予定外に色々披露することになってしまいました。

終わった後は、二人でグッッッタリ(笑)
だって、終わったのも11時を回っていたのです。


色んな国から集まった仲間で、ドイツ語を勉強し、
お互いのやっていることにとても興味を持って、
本当に楽しい環境で勉強することができました。


次回は来年1月からまたスタート。
新たな素敵な出会いに期待しつつ、ドイツ語をなんとか頑張っていきます。


2011/12/06

わからないプロコフィエフ。

こちらに来て2ヵ月半、
ブラームスop.116、ハイドンソナタ、ショパンop.28、ドビュッシーエチュード

まだまだ途中なものもありますが、
日本にいた頃では有り得ないペースで、新曲の勉強が進んでいます。



そして2011年を締め括る、最後の新曲は、
プロコフィエフのソナタ第7番。

僕の演奏をよく知っている人ならわかるはずですが、
本当に、僕には向いていない曲なんです(笑)


どうしても2月までに、演奏効果の高い近現代の曲を用意しなくてはならなくて、
あまりのレパートリーの無さに、あーだこーだ先生と話し合っているうちに、
気づけばこれをやることになっていました・・・。
しかも先生には、絶対に間に合わないよーはははって笑われた。

先生が提案したくせに!!!っと、結構悔しかった僕は、
必死にこの曲と向き合い始めたのです。



しかし。



何がいいんだ、この曲・・・。



わからない。



傑作と言われるこの曲、
確かに駄作だなんて微塵も思わない。
でも良さもわからない。(笑)

すっかり困ってしまったので、
感性だけに頼るのをやめ、少しこの曲について知ることにしました。



(※知識の薄い僕の独り言を、お許しください。)
「戦争ソナタ」と言われるだけに、やはりその背景には第二次世界大戦。

社会主義国家を設立するために、旧ソヴィエトは頑張ってたんだな。
なんでも、国の芸術家達に対して、『社会主義リアリズム』ってのを提唱したようで。

その内容というのが、

 ・現実を、社会主義革命が発展しているという認識の下で、
   空想的ではなく現実的に、歴史的具体性をもって描く。
 ・芸術的描写は、労働者を社会主義精神に添うように
   思想的に改造し教育する課題に取り組まなければならない。

つまり、芸術を通して、労働者に対して、
社会主義国家建設の意識改革を目指しているのです。

具体的には、民族音楽の旋律を用いて、大衆的なメロディーを使わせたり、
響きのニュアンスよりも、簡素化に重きを置かせたり。


んーー、確かに簡素化は感じ取れる。ファンタジーとか一切ないもんな。
でも、メロディーは、はたして大衆的か・・・?

大衆的=親しみやすいというイメージがあるからか、どうも腑に落ちない。

2・3楽章は、まだいいんです。
2楽章は、彼特有の抒情性に、うねり、心地悪さが絶妙に相まって、
3楽章は、リズム重視で直線的、緊張感の持続性がコントロールされている。
僕の知っている、プロコフィエフといえば!という感覚に収まります。

1楽章がなー。

もはや労働者の意識改革とかじゃなく、
彼のソヴィエトにおかれた状況と、自身の精神状態、
それを冷静に客観的に描き出している、モノクロな絵画を見ているような感覚になります。

つまり、まだそこに色彩感を見い出せていない・・・。
そんなもの、ないのか?
実は、単に乾いた、圧倒的な音楽なのか?



Youtubeで、色んな演奏を聴きました。

アクティブに攻めた技巧重視的な演奏も、
ストーリーを作って、ドラマ性を持たせた演奏も、

どちらもしっくりこなかった。

熱いけど冷たい、
人間味があるけど機械的な、
何かそういった矛盾の世界に、しっくりくるものがあるはずだ。


出会えるのか、その音楽に・・・。

何も解決しない独り言でした(笑)

2011/12/04

クリスマス。

ウィーンは只今、クリスマスシーズン真っ盛りです。

この時期、街のいたる所でクリスマス市というものをやっていて、
とてつもない寒さの中でも、ホットワインを飲みながら戯れるウィーンの人々で賑わっています。


さあ、今日は大きな規模のクリスマス市の一つである、
Rathausplatzを散策!!
パンダも一緒です。










広場には沢山のお店が並び、
クリスマスグッズのみならず、様々なジャンルのお店が連ねています。


まずは、どこに行くか・・・











手に取って、色々見て・・・お買い上げ!!!
今日はお金を使う日のようです。(高価なものは買いません)











キャンドルは勿論、クリスマスデザインのランタン。











蜂蜜屋さん。沢山の種類の蜂蜜に、、、















ぶんぶんぶん、蜂が飛ぶ。(※画びょうです。)











真っ赤なお顔の、トナカイさん・・・ではなく、マネキンさん。











ついつい、帽子買っちゃいました。
購入後、コロコロで綺麗にしてくれて、仕事の丁寧なおじちゃんでした。











ぎっしりと詰まった商品。わくわくしますね。












うーーーーん、微妙に写真が少ない。

というのも、途中からあまりの寒さで、写真を撮ることを断念したのです。(笑)

ホットワインも飲んで、寒さをしのごうと頑張ったのですが、
ホットワインを頭からかぶりたくなるくらい、全身が冷え切ったのです。
パンダとその仲間達は、寒さに負け2時間程で家路についたのだった・・・。

あまりご紹介できずに、すみません。



そして、クリスマス・イブのシーンから始まる、まさにこの季節にぴったりなオペラ、
プッチーニのラ・ボエームを観てきました。

さすがに凄い人気で、早くから行列。会場も沢山の人で埋め尽くされました。

今回は、舞台装置がとても本格的で、
映画を観ているような楽しさも味わうことができました。

出演者の皆さんがそれぞれとても上手で、質の良いオペラだなという印象でした。
特に、1幕のロドルフォのアリアは、
声量ではなく、上品に豊かさを表現できる歌手だったので、
ロドルフォのキャラクターの良さが歌からも感じられて、嬉しかったです。


ピアノのコンサートだと、特別なプログラムは別として、
オペラのように一人の作曲家の音楽を聴き続けることはあまりありませんよね。

しかもオペラは長丁場だし、本当にその音楽にどっぷり浸かることができます。

だからこそ、音楽に世界観を持つ作曲家の作品が、
こうやって長年聴き続けられていくのでしょう。

今日は、そういった意味で幸せな時間を過ごせました。

2011/11/23

気になるアレ。

心にずーっと引っかかっていた、アレ。

練習してても、時々思い出してしまう、アレ。

先日、やっと行ってきました。



そう。在留申請に!!!



始めは、VISA申請と在留申請の違いも解らず、
書類集めは日本にいたときから苦労を要し、
こっちにきてもやることが多く、本当に嫌な作業でした。

それがようやく、(とりあえず受理されただけですが)終わったのです!
あとは、3ヶ月程、発行されるのを待つのみです。


参考までに、簡単ですが、申請に至るまでの経緯を書き留めておこうと思います。



今回、『僕が』提出した書類は、


・申請用紙(Antrag auf Erteilung eines Aufenthaltstitels/Dokumentation)
・パスポートのコピー(入国したスタンプなど、顔写真ページ以外も。)
・ウィーンの住民票(Meldezettel)のコピー
・アパートの契約書のコピー
・学生証明のコピー
・保険加入の領収書のコピー
・銀行の残高証明(Kontoauszug)のコピー
・犯罪経歴証明書(アポスティーユ、ドイツ語翻訳)
・戸籍抄本のコピー(アポスティーユ、ドイツ語翻訳)



ご覧の通り、基本的にコピーしか受け取ってくれません。
申請用紙は、自分のためにコピーして取っておきました。
犯罪経歴証明書は、警視庁によって厳重に封がされていましたが、
目の前でハサミも使わずにビリビリと破かれた・・・(笑)


申請用紙は、ネット上でダウンロードできるものもありましたが、
何枚にもなっていて大変だなーと思っていたら、
両面印刷で1枚にまとまった用紙がウィーンの役所にあったので、
こちらがお勧めです!
Meldezettelを発行してもらう役所で手に入りました。


パスポートは何か書いてある全部のページをコピー!
そして、僕はまさかと思いましたが、戸籍抄本もコピーを提出です。


それから、ウィーン国立音大のポストグラデュアーレ(以下:ポスト)は少し特例で、
保険は学生扱いになりません。
WGKKというウィーンでメジャーな公的機関では、
個人用(Selbstversicherung)で申し込みます。

最初、学生で申し込んでしまい、
3週間程して、ようやくWGKKから書類がきたー!と喜んだら、
まさかのやり直し通告でした・・・

やり直しなら、はよ言えやーーー!っと叫びましたが、
そんな暇もありません、やり直しましょう。

というのも、保険が実際に使えるまでに、6ヶ月の待ち時間が生じるらしいのです。
それ故、今回は心許ない領収書を提出しましたが、
ポストの人は、止むを得ないでしょう。
あるいは、旅行保険などでカバーもできるようです。
6ヶ月の旅行保険と、WGKKの領収書があれば、充分ですね!


学生証明は、Studienbestätigung、学生証、学費を払った時の証明書など、
あらゆるものをコピーして、セットで渡しました。
(一回で済ませたい心配性の俺・・・)


残高証明は、ポストは1年間で10000EUROが目安。
銀行の機械(Kontoauszugsdrucker)で簡単に発行できます。


戸籍抄本・犯罪経歴証明書のついては、
すでに情報はどこにでもあるので、省略・・・。



提出書類はこんな感じでした。
いざ、申請!する場所は、20区にある、その名も『ウィーン市35課』
(住所は、Dresdner Strasse 93 Block C)

トラムかSバーンのTraisengasseが近いです。Uバーンは少し不便かな・・・。
降りたら、とにかく『MA35』を目指します!

着いたらまずは受付。
お姉さんがいたので、「在留申請しに来た、初めてです。」と言いました。
すると、「〇◆☆%◎~~!」と、言われます。

これは、どこに住んでるのか聞かれたのですが、
まさかここでどこに住んでいるか聞かれるとは思わず、
聞き取れませんでした(笑)
Meldezettelを見せれば、問題ありません。

そして、整理券をもらい、そこには受付番号と、行くべき階が記されています。

僕は5階・・・エレベーターを降りるとドアが左右に2つあるので、
自分の受付場所(Wartebereich)を確認して、進みましょう。


電光掲示板の前に、沢山の椅子が並べられているので、座って待ちます。
ちなみに、電光掲示板の表示は、左側が自分の番号、右側が部屋番号。

僕は9:45頃行きましたが、一回目の呼び出しは、20分程でありました。

部屋は、書類を受け付けるお姉さんと、
書類をチェックして可否を決めるベテランおばちゃんの二人がいました。
まずはお姉さんに書類を渡します。

全てコピーしていたので、問題なく済み、
また呼ぶので待っててと言われます。

そして、次は30分以上は待ったかなー、いや、結構待った。
また呼ばれると、今度はおばちゃんが相手です。

僕は、保険だけが心配でドキドキしていましたが、
とりあえず支払いをしてきてまたここに来てと言われ、
支払い用紙を受け取り、いったん退出。

6階のKassaで100EURO支払い、
今度は掲示板の呼び出しを待たずに部屋に戻ります。

支払い領収書は原本とコピーを渡されますが、
コピーの方をおばちゃんに渡し、おばちゃんとの初めての対談がここで始まります。

5分程その場で待ったでしょうか、紙を一枚渡され、
ここに、その時足りないものがあればその項目が記され、
OKであれば、「受け付けました。手紙が届きます」と書かれています。

僕は運がよく、一発でOKが出ましたが、
唯一、ポストがStudentなのかSchülerなのかだけ、質問されました。

申請用紙は、Schülerの欄しかなかったのでそこにチェックしましたが、
ここでは、大学に所属しているしStudent(がいい)と言いました。
まあ、あまり重要なことではないらしいです。

すると、Studentの在留申請を受け付けましたという紙を発行してくれたのです。
悲しいことに、Frau Keisuke Tsushimaって書いてたけど・・・(笑)
※Frauは女性を意味します。


全部で1時間半くらいでしょうか。
思ったより待たなかったし、大混雑でもなかったのですが、
それでもこのくらいは平気でかかります。

長々と書きましたが、
自分自身、ポストという微妙なポジションで、
あまり確かな情報も得られなかったし、不安も多かったので、
後世のポストのために、と思って書きました。(笑)

無事に発行されれば、この情報も信憑性が高まりますが、
現時点では、参考までに、ということで!


2011/11/18

その後のブラームス。

先日、初めての参加だった、門下の演奏会が終わりました。


始まりがブラームスで、途中いくつか他の曲も勉強しましたが、
約2ヶ月のブラームスと向き合う日々が、終了です。


途中、かなりヘコむような御言葉を先生に何度かいただきましたが(笑)、
せっかくステージで演奏できるし、
初めて取り組んだこの曲をとりあえず完結させたかったので、
最後のほうは意地で踏ん張っていました。



今回、割と早く、音楽的なプランは立ち、
音色のチョイスも、先生と考えが一致することが多かったので、
すんなりとアドバイスを受け入れつつ進んでいったのです。


じゃあ、あとはこれを自分の中で確実なものにしていくだけだ!

っとなった時です。


いつでも出したい音色が出せるように、
技術的な向上も図る意味でも、
繰り返し繰り返しの練習が始まりました。

しかし、それを行ってから、音楽が流れなくなったのです。


なんだかこの感覚、懐かしいなーと思っていました。
なんだろう、この感覚・・・。

そうだ!一昔前の自分だ。ということに気づいたんです。

丁寧に、着実に、理想の音を打鍵することは必要なのですが、
そこに意識が支配されると、打鍵そのものに硬さが入り、
音になるのに僅かな時間が生じる・・・。

それが、昔からテンポが遅い傾向にある、自分の習性だったんです。


以前は、遅めに設定したテンポでも、表現の仕様によっては
やりたいことがそのように聴かせられるというのが自分の軸でした。
そのリスクを負ってでも、自分の中でとにかく着実に弾きたかったのです。

でも、エフラー先生は、その曲その曲に相応しいテンポがあって、
また、ある程度のスピードがあってこそ、時間と空間が自由に使える、
と教えてくださった。

最初は抵抗ありましたが、(今でもあまりの速さに時々抵抗ありますが。笑)
今ではその考えに完全に納得しています。


でもそれって、すごく難しいことで、
実際に演奏している時の、音の聴き方を、
過去と未来(出した音と出そうとする音?)を同時にというか、
それに加えて、繊細な耳と大胆な耳を同時にというか、
常に不安定な状態をキープしなければいけなかったのです。

でも、それを必死に求めている時が、音楽的には良い結果になっている。

でも、こんな状況で、完成度を上げるためにはどんな練習をしたらいいのか、
本当にわかりませんでした。
今までの(技術面での)練習方法では、意味がなかったのです。



新たな感覚で音楽を聴けたことは大きな収穫でした。
ただ今後、この課題と向き合っていかなければなりませんねー。



とまあ、ブラームスはこのような形で完結?したのです!
本番が一番良かったので、満足のいく勉強でした。

しかし頭を使ったせいか、風邪ひきまくってます(笑)



このキャパの小ささ・・・・・・。

2011/11/14

灯りを求めて。

東京って、新宿が眠らない街と言われているように、
とにかく明るいですよね。

だから逆に、夜道も何かしらの灯りが照らしてくれてるから、
『暗さ』を感じることってそんなにない。



ウィーンも、別に田舎ではないから、そんなに暗いというイメージはない。
地下鉄も週末は24時間運行だし、
その夜なんかは明け方まで若者で賑わってる。

でも、住宅街は、場所によっては別。

特にうちは、車もそんなに通らない道に面してるし、
街灯もほとんどない道なので、夜は暗いし、静か。

昼間も静かな時間が多いので、
あまりの静けさに、今自分がどこにいるのかわからなくなります。(笑)



そんなところ、ある日・・・。



その日の朝は、活動的に始まっていました。

シャワーを浴び、簡単なご飯を作り、出かける準備をし・・・


別にバタバタはしていませんが、色んなものが活動していました。
パソコン、オイルヒーター、洗濯機、カメラ電池の充電、携帯の充電などなど。

そして、濡れた髪を乾かそうと、ドライヤーを使ったんです。


普通に乾かし終わったんです。

そしてふと、パソコンのところにいくと、
電源がコンセントになってなかった。

「あれ?」

コンセントを見ると、きちんとささってる。

「あれ、インターネットができない。」



「あれ、そういえば、回ってるはずの洗濯機も回ってない・・・。」


やってしまったと思いました。
そう、停電です。

でもその瞬間は、大して動揺もしてませんでした。
あーただ使いすぎて落ちたんだな、と。

ブレーカー上げなきゃということで、ブレーカーを探しました。

ところが・・・どこを見てもブレーカーがない。

もしかしたら、どこか一か所で、アパート全体を制御しているのかなと思い、
渋々、大家のところへ行きました。


僕:「色々使いすぎて、電気が点かなくなりました。」
大家:「え???どういうこと?電気が壊れたの?」
僕:「いいえ、たぶん壊れたんじゃなくて、ブレーカーが落ちた」
大家:「ブレーカー?なにそれ?」
僕:「(え、なんでブレーカーしらないの!?)いや、だから、洗濯機とかドライヤーパソコンとか、
   色々使いすぎたんです。」
大家:「え、なに?パソコンって?」
僕:「パーソナルコンピューター!PC!!(ジェスチャー付)」
大家:「(そのジェスチャーを見て)なに、ピアノを弾きすぎたの?問題ないよ。」


そんなに俺のドイツ語、発音悪いかよ(笑)
大家は良い人なんですが、少々ボケてるんです・・・。

話が進まないので、とにかく部屋に来てもらいました。

しかし、部屋の状況を知っても、大家は何故こうなったかわからない。
仕方なく隣の部屋の人を呼んで、一緒に見てもらいました。

すると、原因はこれだったのです!!!




なんだこれ?って感じですよね。
隣人曰く、これが電気の配線を司っていて、どうやらこれが壊れたらしい。
勿論、電気を一気に使ってしまったことが原因・・・。

隣人:「あーこれは電気屋で部品買わないと無理だね。でも今日は日曜日。」
大家:「明日の朝まで我慢するしかない。」



がーーーーーん。



この静かな暗い部屋で、夜を超すのか。
しかも運が悪いことに、友人が泊まりに来ている日。

ごめんなさいーーーー!!!!


ウィーンであれをやってこれをやって、
夜はこれを作ってパーティーしようとか、様々な計画があったのに、
狂いまくり。
既に午前中もこの騒ぎでほぼ潰れ・・・。


テンションガタ落ちの僕を見かね、
友人はこの状況を楽しもうと励ましてくれました。

とりあえず、軽いウィーン観光をしながら、ロウソクを探す旅に出ました。


しかし、今日は日曜日。
開いてる店もほとんどなく、おまけにとても寒い。

閉まっている店のショーケースに飾られたロウソクを見ては、
手が届きそうで届かないロウソクに腹が立ち、
マッチ売りの少女じゃないけど、誰かロウソク売ってくれと本気で思いました(笑)


結局しばらく歩いても見つからず、
寒いからもう帰ろうということになり、
最後にダメ元で、
最寄駅にある、日曜日でもやっている小さな小さなスーパーに望みをかけました。


すると・・・


あったのです!!!!
しかも大量に!!!!
2人で歓喜の声をあげました。
ロウソクに!(笑)


ロウソクを買ったのも人生初めてだったし、
ロウソクを買ってこんなに嬉しくなるとは思いもしませんでした。

真っ暗な夜にならなくて、本当にホッとしました。


そして帰宅後、
本来やるはずだった餃子パーティーは予定通り開催。
その後は、キャンドルナイトと化しました(笑)









美味しい水餃子を鱈腹食べ、
ここからエンドレスの(ちょーくだらない)ロウソク撮影会が始まったのです。











ロウソクの灯りは、僕らの心も灯してくれたのでした。(完)

2011/11/11

ザルツブルクと秋。

少々ご無沙汰しておりました。



このところ、楽しいひと時や新たな良き出会いが多くある反面、
ピアノのことや、留学のことで悩んでしまう自分に、少し戸惑っています。


どうしてでしょうね。

ウィーンでの留学生活は確実に期待に溢れたものだと実感しているのに、
何故か不安になってしまう・・・。
中途半端な年齢のせいでしょうか、時々余裕のない思考に走ります。

留学の目的というのは、きっと人それぞれ、かなり違うものです。

自分の目的を失わないように、
常に目的が何であったか思い出す作業が、今は繰り返し必要みたいです。



それはさておき・・・。





先日、ザルツブルクに行ってきました。
こちらにきて、初めての小旅行。

これがまた、かなーり、楽しかったんです。

というのも、ひたすら散歩して写真を撮ったので、
6時間ほどの滞在でしたが、ゆっくりとした満たされた時間を過ごすことができました。



※ザルツブルクっぽい写真はございませんのでご注意を(笑)




              時期的に期待してなかったけれど、花を見られました。



                         落ち葉とベンチ。



                  健気さがお気に入りの紫陽花っぽい花。



                後ろの2人とのコントラストがたまりません。



                街の風景を損なわないような、レトロなSPAR。



              フュルストという、ガイドブックお勧めのケーキ屋さん。
               (ナッツ系のものが混ざってるスポンジが美味い!)



                       大聖堂に射す陽の光。



                        大公開チェス大会!



                      このマネキンはないでしょ!



お散歩日和。



               途中たまたま見つけたAlveraというロウソク屋さん。



             まさかのベトナムランチ(笑)ちょっと裏に入った地元民用?



トンネルってワクワクするのは僕だけでしょうか。



山道は紅葉がいっぱい!



                 とまあ、ザルツを満喫した僕で締めます(笑)



この他にも良い写真がいっぱい撮れて、とても満足な旅でした。
とても載せきれません。


後から気づいたのですが、
モーツァルトの生家を写真におさめていないという・・・。
音楽家であることを忘れるくらい、無邪気に楽しんだんだな!
っということにしておきました。

2011/10/24

徳島トリオ。

Prof.Peter Efler門下に、今年は僕も含め、3人の日本人が入りました。

そもそも、エフラー先生は、毎年徳島で行われる講習会の教授として招聘されていて、
3人とも、その講習会出身の弟子たちです。





そんな僕らは、自分たちのことを『徳島トリオ』と呼んでいます(笑)





色々な事情が重なり、それぞれのタイミングも重なり、偶然、同時期に受験することに。

3人共、受かってこの学校に通えたら・・・・と3人共が密かに切に願い、
各々の努力の甲斐あって本当にそれが実現した今、
本人たちはというと、安堵と喜びと、不思議な感覚を未だに感じます。



徳島出身で、真っ直ぐで頑張り屋の、絶叫マシン大好きなA子ちゃん。(遊び道具は僕のカメラ)
同じ大学の後輩で、しっかりしてそうで時々面白いことやってくれる、優しく人間味あるM氏。(普段はMちゃんと呼んでます。)

まずこの2人がとてつもなく仲が良く、僕も2人に仲良くしてもらってます。
(←先輩と思われていないので、この表現)



留学が始まって(始まる以前も)、この2人には本当に助けてもらってます。

お互いの音楽も認め合って、
着かず離れず、依存することはなく、
でも信頼関係はあって、

良き仲間に、感謝です。



そんな仲間内で、
先日、特に意味のない?パーティーをしました。






















せっせと料理してくれた2人。
僕は、この前カレーを作ってあげたから、いいんです。ってことにした。
















































麻婆茄子にから揚げ、ポテトサラダにタルトケーキまで!
どれも本当に美味かった。













ごちそう様!!!











真剣に、人生の〇〇期について、話し合い中。











だから、カメラで変なもの撮るなって!





活力充電された日となりました。