2013/05/28

愛。


只今、コンクールラッシュですね。

最近は、コンクールの様子をネット配信で見ることができるので、
時代の進歩に感謝しつつ、映像チェックの時間確保に追われる日々です。(笑)


エリザベート国際、ヴァンクライバーン国際、仙台国際。

どれも、とても大きなコンクールばかり。




思えば、そもそも留学した理由として、
第一に、尊敬する師匠のそばで勉強したいということがあり、
第二に、国際コンクールへの挑戦ということがありました。

だからこそ、今在籍しているポストグラデュアレコースというのが、
実技レッスンのみのコースであり、自分の時間が十分に確保できるという利点を選択したのです。


そう。そういう大志を抱いて、未知なる地である、海外に足を踏み入れたのです。



では、実際どうだったか。

留学生活で、得たこと。
国際コンクールを受けることによって得たことって、重要ではありませんでした。

不思議ですよね。
あんなに、夢や未来を描いていたことって、こうも覆るのかと。

僕は、正直、コンクール入賞という、ある意味わかりやすいキャリアが欲しくて、仕方がなかった。
自分の将来のこともあるし、自分の実力への安心感も欲しかった。

でも、現実は甘くなく、音源審査や一次予選で落選するばかり。
そんなこと、たいしたことじゃないって思うかもしれませんが、
本人としては、すごく、落ち込むんです。凹むんです。

そうなってくると、もうピアノを弾くこと自体が、
プレッシャーでしかなくなってきます。
だって、上手く弾かないとということしか、考えて弾けないから。

そこからです。今回少しお騒がせした、ピアノが弾けなくなったシーズンがスタートしたのが。








この、僕には苦しすぎた、辛すぎた時期を超えられたのは、
何人かの、大切な人たちのお陰です。

音楽って、奏でる人そのものを映し出すものだと思うんです。

でも、わかってはいたけれど、それを実感したのは、今回が初めてでした。


僕は、自分がどういう人間かということに知り、向き合い、
寂しさも、孤独も、そして、幸福も、歓喜も、愛も、
自分の感覚としては人生で初めてかな、人間の感情というものを味わったような気がします。

そうした時に、
自分にとって、ピアノを弾くということが、どういうことかということが、理解できました。




僕は、素直に、芸術家として生きていきたいと、思いました。




自分の気持ちに素直になったとき、
自分が本当にやりたいことをやっていこう、そう思いました。

もう、こうすべき、こうあるべき、というのは、やめます。




音楽をやっていてよかったです。
何かの曲を聴いたときに、その時のことを思い出すことがあります。
その曲に触れていたときの、自分の人生を振り返ることができる。
クラシック音楽を聴いて、泣くことができる。
これって、何て幸せなことだろうって思ったんです。
これって、音楽家にしかできない経験です。









留学二年間で得たこと。

日本に居たままでは、気づかなかったことに気づけて、
ぶつかることのなかった壁にぶつかれて、
自分にとってのピアノという存在を、全て受け入れることができた。

僕は、本当に充実感に溢れています。





まだ、コンクールや演奏会は残っていますが、
留学生活の集大成として、心を込めて、演奏できたら十分だなと思っています。

日本に帰ったら、
勿論、芸術の道を全うしていくつもりです。

今後とも、津島圭佑を、どうぞよろしくお願い致します。


ブログは、もう書くことはないかもしれません。
ただこれは、マイナスなことではなく、新しいスタートを迎えられたと、ご理解ください。






これからは、愛に溢れた音楽人生を、歩んでいきたいと思います。




2013/05/03

ベートーヴェン。


気づけばもう、5月。




先日のクラッセンといい、日々の練習といい、本当に、ベートーヴェン一色です。




本来なら、コンクール一ヶ月前ともなると、
気合と緊張とマイナス志向により、精神状態は凄まじいことになっています。


でも、色々乗り越えたおかげか、今は本当に穏やかにピアノと向き合えています。
また、「一色」なのが、好きな作曲家のベートーヴェンであることも、今の自分にとってはありがたい。

別に特別ピアノがうまくなったわけでもないけれど、
弾くことに対しての恐怖感が少しずつ取れてきて、それが本当に嬉しいのです。





もう少ししたら、またスタートできそうです。

でも、無理にスタートはしません。(笑)
僕には、支えてくれている人が沢山いるので、今は我儘で、スロースタートさせてもらいます。


みんな、いつもありがとう。



2013/04/16

忍。


ウィーンに戻ってきて、突如始まった酷い肌荒れ。



湿気の多い日本から、乾燥地帯ヨーロッパに移って環境が変わったせいかなと、
勝手に原因を決め付けていたのですが、

それにしても、いくらウィーンでも冬は終わり、春らしい陽気に包まれるようにもなっており、
真冬に比べれば寒さも乾燥も多少はマシになっているはずです。




おかしい・・・。




あ・・・。




もしや・・・。




今頃来たか。

日本での不摂生のツケ。



そうです。
たまの日本、久々の日本、僅かな滞在の日本、
ここぞとばかりに、欲望に任せっぱなしの食生活を送っていたのです。

「野菜食べたっけ・・・たぶん食べてないけど、いいや。」
と、確かに僕は言っていました。(笑)

ここ数日、体調も崩しているので、
これは本番ラッシュの疲れとかではなく、紛れもない不摂生による健康状態なのでしょう・・・。






不思議なもので、日本に着いて食べたい物となると、
実家にいる間は、実家の手作りの美味しいご飯が出てくるので問題ないのですが、
東京では、そうもいきません。



まずコンビニ。

コンビニのあのカレーが食べたい。
コンビニのあのデザートが食べたい。
コンビニのあのチキンが食べたい。
コンビニしか売ってないあのカップ麺が食べたい。

コンビニ欲が溢れ、それはもう自分では止められません。


さらには、ウィーンでは生卵を食べないので、(色々と心配なので・・・)
毎朝のご飯はほぼ卵かけご飯。

お昼は、学生の味方、某牛丼屋チェーン店で懐かしのメニューを。

夜はといえば、久々にお会いする親しい人との居酒屋で、
優しい皆さんは、僕の食べたいものを注文させてくれる。




僅か二週間の滞在とはいえども、さすがに酷すぎたようですね。
唯一の救いは、そこまでお酒は飲まなかったことでしょうか。
あー、でも日本酒をひたすら飲んでますね。


はい、


今日から野菜生活です。





実家といえば、親の仕事の都合上、三重県に引越しをすることになりました。

初めて帰った実家、
最近、転々としていますが、今度は忍者の街、伊賀市。


田舎だよーとは聞いていましたが、想像以上にのどかな田舎でした。

地元でもないし、新しい地ということで、
カメラを持ってのんびり散歩することができました。

























家の前にあった、小さな桜の木。


















懐かしさを感じる植物。
























田んぼ道。田舎でしょ。


















一瞬びっくり(笑)。銀座って町名もあるんです。
























小さな神社で独り必死に写真を撮る姿は、どのように映ったのか。


















日本家屋と垂れ桜。と、電線。







































忍者ー!!!







































小ぶりで、可愛らしいお城でした。






















街を一望できる意外な高さに、足はすくむ。








さて、明日は約一ヶ月ぶりのレッスンです。

レッスンに備えて・・・ではなく、時差ボケのため、早く寝ることにします。

ウィーン生活残り僅か、肌荒れからのスタートでした。




2013/03/22

Wiedersehen。


マケドニアツアーも、ついに終了しました!


ラストは、声楽の方々の劇場オーディション。
僕は伴奏は今回なかったので、皆さんのサポートなど、少しでもできることをやろうという一日でした。

皆さんの演奏をきちんと客席で聴いたのが、なんだかんだその時が初めてだったのですが、
連日の本番にも関わらず、素晴らしい演奏で最後を締めくくってくださいました。






そして昨夜は、マケドニアディナールを余らせても仕方がないということで、
飲み食いを豪遊することに。

ラム肉のステーキは元々苦手なのですが、
臭みもほとんどなく、なにより味付けが意外と上品で、美味い。

チキンカレーも、オレンジが大胆に乗っていたのですが、
カレーとオレンジの風味が絶妙な組み合わせで、これまた衝撃的。

その他、パスタやポークステーキ、サラダなど大量にたいらげ、
皆さんはシャンパンに赤ワイン、
僕は、マケドニアの昔から飲まれているお酒ラキヤ「ракија」を飲みました。



ラキヤとは、果物から作られる蒸留酒で、マケドニアでは葡萄が一般的のようです。
アルコール度数40%ということで、かなり強いお酒。
最初飲んだときは少しびっくりしましたが、食前酒としても飲まれるくらいなので、
意外と飲みやすいという印象も受ける味です。

地元の人にとっては「最強の酒」。

これを昨日は4杯、それなりのペースで飲んでしまったので、
店員さんは最後の方は少し笑いながら注文を受けていました。








これから空港に向かいます。

色々と考えさせられたマケドニア滞在。
良いことも悪いこともそれぞれありましたが、この数日間の経験に、本当に満足していますし、

マケドニアという、僕にとってはマイナーな国に親しみを持てたことは、
これからの未来に少なからず影響が出てくるはずです。

全てに感謝の気持ちを持って帰れることが、今は本当に嬉しく思います。





また会う日まで、マケドニア。


2013/03/21

意識。


さて、昨日はビトラでのコンサート。
スコピエから南に、バスで2時間半の旅でした。
この辺りまでくると、ほぼギリシャとの国境付近になるようです。




マケドニアではメジャーとされているペトロフというメーカーのピアノでの本番でした。



日本でもウィーンでもほとんどお目にかかることの無いこのピアノ。

音色はどこか不器用な温かさがあって好きなタイプなのですが、
何せ管理状況がよろしくないので、コントロールの難しいピアノでした。


もっとプロフェッショナルな演奏をしたいという想いはいくらでもあるのですが、
今の自分にはそれが良くない質のプレッシャーになってしまうので、
昨日も、純粋にピアノを自分のために弾くように心がけました。






マケドニアツアーも五日目に入り、
様々な経験を重ねてこられている実感があります。






植物が、水や肥料、日光の浴び具合などの環境で、どのように成長するか決まってくるように、
人も植物と同じで、住んでいる環境や食生活などでも変わってきますし、

更には、人間にしかできないことである「意識」を持つこと、どんな意識を持って生きていくかということで、
人はそれぞれ、全く異なる方向にも成長していくものなんだなと、
そしてその差異は想像以上に劇的なもので、恐ろしくもあるのですが、
良い意識を持ち続けながら生きている方とお仕事をご一緒させていただき、

ここマケドニアに来てよかったという想いは、更に強くなってきたように思います。









話は変わりますが、マケドニア料理は、所謂マケドニアっぽいものはないのですが、
今のところ不味いものには一つも当っておらず、なかなか食べ物の美味しい国なのではないかと感じています。

特に肉料理はメニューの種類が多く、
生野菜を大量に摂取する習慣があるようです。





そんなマケドニアも残り二日です。





2013/03/20

スコピエコンサート。


マケドニア三日目は、演奏会第一回目でした。


お客様も結構な数の人たちが来てくださり、
終演後も沢山の方々に声をかけていただきました。




今回は完全アウェイな状況ですが、
とりあえず頑張って色んな方々にご挨拶にまわりました。

こちらは英語もままならないし、急にドイツ語で振られてもパニクるし、冷や汗だらだらでしたが、
現地の人たちの素直な感想やリアクションが、とてもこれからの励みになりました。

ウィーンでは、なんだかんだ現地の人たちに演奏を聴いてもらえる機会はまだ少なかったので、
今回、現地の人たちに加え、同じアーティスト仲間と知り合うことができ、
ここにきて本当によかったなと、強く感じました。


演奏の方は、リハーサルから感じていた妙な不安感には、どうやら打ち勝つことができたように思います。
以前は、ピアノの状態によって自分の音楽の方向性もぶれがちであったのですが、
今回は、今回のピアノのコンディションに対応しつつ、やりたいことの方向性を変えずに演奏することができたと思います。

ミスは相変わらず多かったですが・・・。


共演者も、集中力の高いメンバーばかりで、
良いチームワークで、全体としてクオリティの高い演奏会を創り上げることができたことは、
本当に良い経験でした。

特に、大先生がアンコールで歌ったマケドニアの歌は、カッコよすぎました。





明日は、ビトラという街での本番。

スコピエからはかなり南に下った都市で、
近くにはオフリド湖という世界遺産にも登録されている名所があるようです。


曲も変わるし、連日でなかなかハードですが、
少しでも良い演奏会になるように、自分にできることをやろうと思います。





2013/03/19

未知なる野望。


どうやら、国家プロジェクト級の規模らしい。


一人先に到着した僕を気遣って色々とお世話してくださったディレクターは、
我が子のように僕を可愛がってくれ、ついそのフレンドリーな雰囲気によって盲点となってしまうのが、
そうとうな、やり手だということ。



まだまだ発展はこれからというマケドニアのトップの人たちは、
この国をこれからビッグにしていく!という、強かな、どこか土臭くも感じる野望を持っていました。



勿論、マケドニアと日本との、音楽を通じての今後の関係性を築いていくことに、
僕が直接関与する権限はありませんので、ただただ話を聞くだけ。

それでも、お互いがやろうとしていること、実現したいことを提示しながら、
それをやる意義が何であるのか、やることによって生まれる利害はどうであるのか、
国際レヴェルで駆け引きをしていくその様子が、僕にとっては新鮮で、とても興味深かった。

まだまだこれからどう発展していくかわからない、初歩段階の試みなんですが。


こういう、政治の世界というか、ビジネスの世界は、
ピアノしかやってこなかった自分にとって、本当に未知の世界ですが、
同じ音楽家であっても、そういう場面に毅然とした態度で臨める大先生の姿を見ると、
音楽の世界だけ知っていても何にもならないなと、改めて感じます。
というか、知るべき社会の常識でもあるんでしょうね。



最近は、そのことばかり、考えます。

せっかくこの世に生まれてきて、あまりにも知らない世界がありすぎるのは、勿体無い。

まあ、この課題は、本当にこれからというところです。






今日は引率していただき軽い観光をして、(マザーテレサの生家など見ました。)
その後は、今話したようなテーマの話し合い、
そして少し休憩をして、これからリハーサルです。

明日は首都スコピエでの演奏会、明後日は別の都市での演奏会です。



今日は練習ができなかったので、イメトレ!!!

そういや最近ピアノばかり弾いてたので、イメトレは久々だな・・・。


2013/03/18

内容は、特に無い。


そんな投稿です。


マケドニアに無事に着きました。
しばらく更新は無いと言いながら、まさかの翌日更新。

ホテルでインターネットができるということで、
空き時間にちょっとした原稿もかきたかったし、急遽、パソコンを持ってくることにしたのです。



その代償でか、カメラを忘れるという・・・。



まあ良かったかもしれません。

散歩してまわった感じだと、観光客なんてほとんどいない様子。
東洋人らしき人も、ウィーンとは違って、全く見ない。
そんな中、一眼レフをぶら下げて歩いている方が、何かと浮いていたかもしれません。


僕以外の共演者は、皆さん夜に到着されるので、
朝の便で着いた僕は、のんびり散歩できるのは今だけかもしれないと思い、
それなりに数時間の散歩を楽しんできました。





マケドニア、首都スコピエ。


比較的最近建てられたであろう綺麗な建物も少しあり、
高層マンションなんかも、二三ある。

でも、舗装されていない道が散在しており、
歴史的景観を保護しているというよりは、これから発達していくんだなという印象の町並み。


取っていただいたホテルも、中はすごく綺麗なのに、
外観が・・・なんと例えればよいのか・・・そう、公民館みたいな感じ。(笑)

ホームページで見るととても都会的なイメージを持ってしまったのですが、
おそらく二階建、「ザ・平ら」でございます。(笑)



空港から、おそらくマケドニア語しか喋れないであろうおじさまに送迎してもらい、
ホテルでチェックインした後、じゃあ30分後にランチねーとの話だったはずが、
30分後、待てど暮らせど、彼は来ない。

どうせ僕の英語力だし、当たり前のように不安になってフロントへ。
フロントの兄ちゃんが電話してくれた結果、なんと家に帰ってしまったという。(笑)

まあ一人でご飯行けるしと思って、フロントの兄ちゃんにそう伝えたところ、
近くにフードコートのあるデパートがあるという情報を教えてくれたので、そこに向かうことに。

そうしたらなんと、フロントの兄ちゃんはフロントを無人にしたまま、
僕をそこまで案内すると言い出したのです。
「フロントいいんかいーーーー!」ってつっこみたかったけど、お言葉に甘えました。
なんて良い兄ちゃん。


道中、色々質問したところ、
どうやら前情報とは打って変わって、この国でユーロはほとんど使えないらしい。
大体のところで使えるけど例外もある、という情報は、全くの誤りでした。

ここで一度引き返し(笑)、ホテルで換金してもらいました。
レートとかどうなんだろうと思いつつ、マケドニアの通貨の名前すら知らなかったし、
とりあえず100ユーロだけ両替してもらいました。




マケドニアは、ディナールという通貨。
日本円から直接は取り扱っていないのがほとんどで、基本はユーロ→ディナール。

後で確認すると、
1ユーロ=61.6ディナールで、
100ユーロを6000ディナールにしてもらえたので、ぼったくられていない。

やっぱ兄ちゃん、良い奴でした。(笑)





お金さえ手に入れば、もう不安はない。

その後、馬鹿でかいサンドイッチとハイネケンを昼食とし、
途中トイレをさまよい求めつつ、地図も無しに歩き回ってきました。




日本語が目に入ったので、なんだろうと見てみると、
どうやら空手教室のポスター。

「太陽への道」と書いてありました。

そういえば、街の至るところで見かける太陽の旗は、マケドニアの国旗。
その太陽と関係があるのでしょうか。




フロントの兄ちゃんに教えてもらったショッピン通りは、日曜だから閉まってはいたけれど、
ウィンドウショッピングをしている人が、結構いる。

暗いショーケースをみんな楽しそうに見て回っていました。




カメン・モスという古めかしい橋を渡り、街を流れるヴァルダル川を超えると、
何やら存在感のある城塞が。
ここではマケドニアの市街地と、旧市街地が一望できるようです。

さすがにそこまでガッツリ観光する気はまだ起きなかったので、
外観だけをぐるっと眺めるに留めておきました。





と、こんなに事細かに行動を書き連ねるのは、初めてでしょうか。

散歩を終えホテルに戻ってきて、あまりの睡魔に襲われてきたので、頑張って書いてみました。



他の皆さんは、まだ飛行機です。




仕方がないので、原稿作りに取り掛かるとします・・・。



2013/03/16

難題。



日付3月17日
()
3月18日
()
3月19日
()
3月20日
()
3月21日
()
3月22日
()
3月23日
()
天気晴
晴一時雨
晴一時雨
晴一時雨
晴一時雨
晴一時雨
晴一時雨
晴一時雨
晴一時雨
晴一時雨
晴一時雨
晴
気温(℃)5℃
-9℃
9℃
-4℃
15℃
1℃
15℃
3℃
15℃
1℃
17℃
0℃
18℃
2℃



















いや、難し過ぎるでしょ。

明日から一週間程、演奏会に出演するためにマケドニアという国へ行くのですが、
週間天気見たら、余計に服装がわからなくなったという結果・・・。

到着日はとっても寒いね。
帰る日はとっても暖かいね。


候補としましては、

①中盤からはもはや暑苦しいダウンを着ていき、暑けりゃ脱いで手に持つ。
②最初の2日間だけ我慢して凍えて、後半は適切で身軽なコートに満足する。
③荷物は最小限に抑えたいけどバッグにコートを入れ、ダウンを着て行く。


いや、難し過ぎるでしょ。

しかも毎日一時雨って、なんなのさ。



今日まで練習で手一杯で、前日になり、ようやく荷造りと掃除に取り掛かっています。
というのも、マケドニアに一週間程滞在してウィーンに戻ると、
もうすでに日本へ出発する日が四日後!

帰ってからは、時間はあるけど無いに等しい感覚なので、
一時間プログラム×2の練習に目の色変えて取り組んでいたのです・・・。

一つはなんとか演奏会らしい仕上がりに近づいたのですが、
もう一つが、考えるだけで恐ろしい状態です。

コンクールが終わって、二週間半でBeethovenのソナタ3曲を新たに仕上げるのは、
想像はしていたけれど、やはり想像を簡単に通り越してしまうくらいの大変さでした。

せっかく、最近病的になっていた演奏が、少しずつ健康的になってきたというのに、
再び妙な方向へ気持ちがいかないかと、少々不安でございます。



でも、今できることしかできないし、どんな状況かなんてお客様には関係のないことですよね。
ここは、強かな意識を持って、やるしかないです。(←既にブログで愚痴っておりますが。笑)





こんな中、まさかマケドニアについて下調べをしているわけもなく、
ユーロが大体の場所では使えるらしい、コンセントはウィーンと同じらしい、という情報しか得られていません。


どうなるか、本人がドキドキではありますが、
帰ってからあっという間に日本ということで、ブログもしばらくは更新されない可能性は高いですが、
春へ向かうこの時期、僕もとにかく目の前に現れるものに向かって頑張っていこうと思います。



素敵な日本の春を、心から期待して・・・。



2013/03/06

最終ゼメスター。


ついに、本日のレッスンをもって、始まりました。


ウィーンにきた頃は、二年間なんてあっという間だろうなとわかっていつつ、
二年後って遠いな・・・とも思っていたのでありますが、
どちらかというとやっぱり、早かったような気がします。


日本の本番のために、先生に聴いていただかないといけない曲は沢山あったのですが、
最近、精神的に落ち気味だったので、
今日は、自分の弾きたい曲を最初に、自分のために弾いてきました。



先生:「はーい、どのくらい練習した?2日間?」

僕:「いえ、3日間です!!!」

先生:「どうしてこれやってるの?演奏会のため?」

僕:「いやー・・・、弾きたかっただけです。」

先生:「うん、いいんじゃない(笑)」



と、案の定な始まりになってしまいましたが、
それでも、とっても楽しかった。


コンクールのためにピアノを弾き続けたここ数ヶ月からようやく解放され、
久々に、ピアノを弾くことが少しでも楽しいと思えた瞬間でした。


先生は、コンクールでの演奏も聴いていないし、僕が最近悩んでいたことも知らないのだけれど、
全てお見通しと言わんばかりの、適切なアドバイスを、
今日は諭すように、ゆっくりお話してくださいました。


あれ、俺、先生に相談したっけ・・・?と思ってしまうほど、的をつく先生。

きっと・・・コンクール前の演奏に、全てが出ていたんでしょうね。はずかし。(笑)





そして今宵は、

これまた自分のために、

自分の好きなつまみだけを買って、いつもの安酒(2ユーロワイン)で過ごそうと決めました。

















ドイツで有名な、白ソーセージ。(お粗末写真でごめんなさい。)
その他に、モッツァレラチーズと、パプリカ入りチーズ、ピクルス、ピリ辛ポテチ。

栄養的には、最低ですね(笑)

でも、毎日三食作っているので、たまにはいいのです。









胃薬飲んで寝よう・・・。



2013/01/26

疲労+喜び=。


今日は、素敵な出会いが沢山あった日でした。


基本的に人付き合いの苦手な僕には、必要不可欠の出会いでもあり、
とても貴重な、とても有難い出会いでした。


ちょっとしたキッカケで知り合った人から、
自分が想像もしなかったところへ行くことになったり、
自分だけでは知り合えなかった人と出会ったり、

この不思議な、無限の可能性を戴いて、
嬉しく思ったり、少し緊張したり、未来に期待したりします。



今日、人生の先輩方から戴いた言葉は、大切にしていこうと思います。





おまけに、前々からずっと共演したかった人との本番も決まりそうで、
今日は、なんだか妙なテンションです。(笑)


まあ、春の帰国のスケジュールが、さらに過密になりましたが・・・嬉しい悲鳴です。
行ったことのない高知県にも行けそうで、今から楽しみです。
(高知県の県庁所在地を言い間違えまくって、バカにされましたが・・・まさか、普通に高知市だとは・・・。笑)





しかし、先日のクラッセンで演奏したベートーヴェンのソナタは、本当に大変な曲でした。

師匠の理想になかなか近づくことができず、

あるレッスンでは、「練習してないでしょ?」と言われ、(練習したし!笑)
本番前最後のレッスンでは、「これじゃコンクールでは弱い。」と言われ、
本番のリハーサルでは、「うーん、まあいつもリハより本番の方がうまくいくよね。」と励ましのような諦めのような慰めのような言葉を戴き、

こんなにも精神的に追い詰められた本番は、久しぶりでした。
技術的にかなり難しい上に、ある程度弾ければ少しは形になるというような曲ではなかった・・・。

ベートーヴェンの偉大さを、痛感した本番となりました。

昨日、今日の身体のぐったり感は、半端ないです(笑)
でも、少しずつではあるけれど、改良はされてきているし、きっと無理ではない!
来月のコンクールまで、自分のできるところまでベートーヴェンにアプローチしていこうと思います!!






さて、来週は、久々にいくつかのコンサートに出向く予定。

煮詰まった頭を、リフレッシュしてきたいと思います。



2013/01/22

タビアリキの賜物。


ウィーンは、寒い日が続いています。

積雪も、30~40センチ程でしょうか。
毎朝、アパートの前の雪かきの音で目が覚める習慣も。

でも、去年はなんだかんだ暖かかったようなウィーンの冬だったので、
どうせ暗い冬なら、これくらい冬っぽい感じの方が良いなというのが素直な気持ちです。



今ゼメも、残すはクラスコンサートと2回のレッスンのみとなりました。

それが終われば、ついに残すはあと1ゼメスター。
なんだかんだ、留学生活もあっという間です。


今月、少しずつ考えた甲斐あって、
残りの数ヶ月、有意義なスケジュールになってきて、今から楽しみです。

海外にいる、今しかできないこと。

それだけを優先して、(その代償もありますが、)大切に過ごしていきたいと思います。







さて、またまたパリの写真を少しだけ。
















シテ島にある、サントシャペル。ルイ9世時代の、礼拝堂ですね。

左側が残念なことに修復作業中ですが、それでもこれだけのステンドグラスが見られるのも、なかなか無いと思います。

ヨーロッパにきて、自分の部屋の窓も、ステンドグラスにしたいなんて思うようになりました(笑)

























ここは、モンマルトルの、とある一郭。
実は、ここでシャンソンを聴いてきたのです。

シャンソンって、フランス語の歌?くらいの知識だったのですが、
なんとも不思議な空間で、面白かったですよ。

シャンソンの生演奏がおこなわれるカフェのことをシャンソニエというそうで、ここもそれに当たります。

客席に座るとチェリー酒のようなものをもらい、
中央に座って歌うシャンソン歌手を囲んで、皆で一緒に歌いながら、掛け合いしながら・・・といったように、
歌手と聴衆の距離感がかなり密接な空間で、ショーは進んで行きました。

正直、歌唱力は・・・ん?あれれ(笑)という感じではありましたが、
シャンソニエの魅力はそこではなく、もっと別なものというか、歌だけでない総合的なものに感じていました。

しかし、かなり客席が詰め詰めで、最後はお尻が限界でした(笑)



















単なるハムチーズトースト。
こちらでは、クロックムッシュ、卵が乗っているものをクロックマダムといいます。

フランス料理は、とにかくお高いものが多いので、アジア料理ばかり食べていた僕ですが、
このクロックムッシュは数少ないリーズナブルなメニューで、本当に助かりました。

興味深いのは、カフェによって、大きさも、パンの質感も、味も、全然違う!
大きさも味も満足のいくクロックムッシュ探しの旅もアリかも・・・(笑)
(ちなみにお気に入りは、マレ地区に。)

























おまけに、エッフェル塔。
何故おまけかというと、まあ普通の鉄筋タワーだなあという印象だったため(笑)

作家のモーパッサンが、エッフェル塔が嫌いで、
街の中で唯一見えないという理由でエッフェル塔のレストランで食事をしていた話は有名ですよね。

そこまで嫌いではありませんが、少なからず、彼寄りの印象を持ってしまった自分がいました・・・。









まーーーだまだ紹介したいパリの写真はあるのですが、
まあ、続きがあるかないかは、気分次第ということで・・・(笑)

それぐらい、本当に歩きました。
旅歩きって、良いです。




2013/01/15

楽曲解説と、徳島名産品。


今日は、レッスンに備えて練習したあと、楽曲解説を書く作業をしました。




春の日本帰国のスケジュールは、三つの本番と、一つの録音のお仕事と、自分の録音。

二週間に満たないであろう滞在に対して、既に容量一杯になっております。(笑)
まあいつものことであり、幸せなことであり、あの何とも言えない疲労感は、実は嫌いじゃなかったりするのです。



それで、演奏会のために、自分でプログラムの解説を準備しないといけなかったりするわけで、
実はこの作業も、嫌いじゃなかったりします。




楽曲解説をいざ書こうと思ったとき、
その曲の情報を集めたり、楽譜を眺めたり、音源を聴いたりしながら、
どんなことを書こうかイメージしていきます。

この曲の形式はどうで、どういう構成になっていて・・・とかいう説明は苦手なので、
その曲が持つキャラクターやメッセージを、自分なりに抽出して、
最終的に、どういうところを聴いて欲しいか、というお客さんへのメッセージのようになってしまいます。

でも、この作業って、つまりは自分が何を一番大事にして演奏したいかがピックアップされ、
解説を書く事で、自分の頭もかなり整理されることが多いのです。
字数制限などあろうものなら、絶対に範囲内に簡潔にまとめてやる!という妙な闘志さえ芽生えます(笑)




今日は、ベートーヴェンのソナタ三曲の解説を。全曲演奏会シリーズも、いよいよ最終回です。

最初は、突然で無茶な計画だなと思ったけれど・・・、多くの人のお力添えもあり、
最終的には、ある種の感動が得られそうな予感で、今から楽しみです。




作業のお供↓↓↓






































徳島の名産品です(笑)

どちらも、本当に、美味い!!!



2013/01/07

芸術のススメ。
























オランジュリー美術館。
前回は、大きな大きな大きなルーブル美術館でかなりの時間を割いてしまったので、
興味はあったのだけれど、行けなかったところ。


美術館にしてはフロアが少なく、じっくり見ても、2時間くらい。

やはり見所は、モネの「睡蓮」ですが、描かれている無限の自然は圧巻、
さらには、モネ自身の構想による、楕円の白い壁に囲まれた空間は、どこまでもやすらぎを感じるものでした。

近くで見ると、意外と強烈なタッチでアクセント的に描いている部分があっても、
全体を見ると、柔らかな印象と、色彩の透明感を感じさせる描き方は、
印象派主義のピアノ作品を演奏するときにも当てはまる共通の要素があるなあと、絵画を見ながら頭の中は音がなっていました。



撮影は禁止・・・。
みんなこっそり撮ってたけど、真面目な日本人(臆病な僕)は、規則は守ります。(笑)


小さな規模だけれども、とても上質な美術館。
その他には、ルノアールやピカソ、ギヨームなどの画家の作品が展示されていました。

僕は、ドランとモネの、とある作品が気に入ったので、絵葉書だけ購入。























モナリザ・マレという本屋。

様々な洋書(音楽・美術・建築・映画・宗教など)が、安く手に入る。
必ずと言っていいくらい、「○%引き」となっており、
こんな値段じゃないだろ!?と思わせるような本が、お店いっぱいに並んでいました。


勿論、全てフランス語の本なので、普通の人には読めないものですが、
美術や建築関係の本などは、見て楽しい持ってて楽しいと思えるようなものもかなり置いてあるので、
僕は、かなりお勧めできるお店だと思います。

本だけでなく、本屋ならではの雑貨も勿論買えます。
普通のスーベニアショップでは見られないポストカードやカレンダーなど、お土産にお勧めの品もありますよ。


店構えの写真を撮り損ねて、ここには2回訪問したのですが、
2回目もついつい中に入ってしまい、買い物してしまいました・・・。





























地図を読み間違えて、たまたま見つけた雑貨屋。


小さなお店ですが、店主さん手作りの数々の雑貨は、どれも素晴らしいセンス。
まだ若そうな男性でしたが、物静かに、カウンターでずっと作業していて、
店主からはその職人オーラを、品物からは彼の職人魂を感じられる、素敵な空間でした。

女性向きのアクセサリーが充実してましたが、
男心をくすぐる金物細工、そして品のあるセンスの陶器や照明器具など、魅力的なもの満載!
まさに、全ては彼の芸術作品でした。


気になるものが多すぎて、購買欲を抑えるので必死。
狭い店内をグルグルグルグル、気づけば何周もしていました(笑)





























フランスの作曲家といえば、愛しのドビュッシー!(※個人的な発想です。)

彼が2歳の頃までしか住んでいないけれども、生家があります。


郊外列車に揺られること、およそ30分。
サンジェルマン・アン・レーという町で、彼は生まれました。
どんなに田舎なんだろうと、電車の中ではわくわくしていたのですが、
駅に着くと、急にその駅周辺だけは、少し拓けた町だなという印象。


一階は観光案内所になっており、二階がドビュッシー博物館になっています。



生家に、ドビュッシーの身の回りのものを展示してあるだけなので、かなり規模は小さいですが、
それでも十分に、彼を肌で感じることのできる場所でした。

情報では、記念年である2012年の9月16日までが無料、となっていたのですが、
今回も、入館料は支払わずに鑑賞することができました。

地味ですが、音楽家であれば、是非足を運びたい場所ですよね。









勿論、パリの芸術はこんなものではなく、もっともっと街に溢れていますが、
今回僕が訪れた場所で、かなり主観の入った基準で選んだ、お勧めの芸術スポットでした。


セーヌ川の表情。




















































































































セーヌ川は、パリの中心を流れる、世界遺産でもある川。

大都会の喧騒を一切感じない河岸は、パリの人たちにとって、
散歩道であり、憩いの場であり、思い思いに過ごす人で溢れていました。


川沿いにずっと歩いていくと、シテ島やサンルイ島、ノートルダム聖堂やエッフェル塔などの名所が見られるのも魅力の一つ。


年越しの瞬間も、このセーヌ川沿いに来ていたのですが、
雨男の調子は絶好調、ギリギリもっていた天気が、大晦日に崩れました。(笑)



















雨と風の中、必死にカメラを取り出して、
なんとか、点灯したエッフェル塔と共に撮影しました。

雨の影響で、花火は上がらないか・・・と肩を落として、寒さも増してきたこともあり、
15分程その場で過ごしてから、ホテルへ戻ることに。



すると、パーン!!!という大きな音が、背後から!



帰る途中で、0時半頃に花火が上がったのです。

でも、さすがの雨のせいで、2・3発の、可愛らしい花火・・・。
なので、途中で帰り始めてしまったことは、特に後悔しませんでした(笑)





観光に疲れたら、セーヌ川の散歩はお勧めです。

ま、足は休まりませんがね・・・。




2013/01/06

反省と抱負。


新年明けましておめでとうございます。



今年の年越しは、日本で家族と過ごしたいという気持ちをなんとか抑えて、
海外で年越しは今しかできないかもしれないので、こちらで過ごしました。

といっても、ウィーンではなく、パリでしたが・・・。





2012年は、振り返れば反省だらけです。

もっと頑張れたのではないかということもあったし、
悩んでばかりで前に進めなかったこともあったし、
弱い精神力故に大切なものを放棄してしまったこともありました。

自分の見たくないところ、認めたくないところ、堕落や孤独、
これでもか!というくらい、マイナスなものと言うのか、醜いものと言うのか、
そういったものと直面してきた一年間でした。



人生、基本的には、ポジティブでいたいし、良い意味で楽観的でいたいし、
いつも笑顔で生きていたいものです。

でも、辛かったけれども、2012年のような一年を、今ではとても有り難く思っています。



ゲームのリセットボタンを押して、
次こそは理想に近づけるように最初から・・・なんてことは現実にはできません。
もう二度と手に入れることはできなくなってしまったアイテムも確かにあるかもしれませんが、
気にせず、これから頑張っていけば、満足のいくエンディングを迎えられる。
結局あの時のアイテムなんか、どうでもよくなっているもの。

と、完全にRPGゲーム的なお話をしています。(笑)

とても完璧主義な僕は、あのアイテムが取れなくて、
その後のモチベーションに影響するくらい、そのことが気になるのです(笑)
それで、前に進めない。(ゲームだと、リセットしちゃう・・・。)

くだらない話ですが、これは、実際の生活でもそうなのです・・・。




まあ例え話はこの辺にして・・・、
もう自由の身で頑張れる時間も、残り僅か。
僕は、学生を何年もしていたい気持ちは微塵もないし、(学生生活が如何に幸せかは感じてるけど)
今年は、やれるだけ、やろうと思います。
理想を追って何もできないことにはならないように、注意しつつ!


ということで、昨年は、多くの方々に僕の未熟な面をみせたことで、多大なご迷惑をおかけしましたが、
今年は、少しでも、大人になれるように、精進してまいりたいと考えておりますので、
どうか宜しくお願い申し上げます!!!






ちなみに、前回あまり好印象ではなかったパリでしたが、今回の旅で、好きになりました。(笑)

気ままに、パリのお気に入りをご紹介していきたいと思います。

まずは、衰えた指の筋力を戻す!!!